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Monday, August 3, 2020

おとなの週末:1缶3333円! 日本一高い「とろさばプレミアム缶」は 正座して食べたいサバ缶!/至福の鯖百選[34] - 毎日新聞

2020年6月、とんでもなくスペシャルなサバ缶がデビューを果たした。その名は「とろさばプレミアム缶」。お値段はなんと「3缶1万円」! 1缶あたり「3333円」と、おそらく「日本一高いサバ缶」凄さは、価格だけではない。 今回は、素材から製造まで、とことん「プレミアムすぎる」サバ缶の魅力に迫った。

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1缶3333円! 日本一高い千葉産直サービス「とろさばプレミアム缶」は 正座して食べたいサバ缶!


2020年6月、とんでもなくスペシャルなサバ缶がデビューを果たした。

その名は「とろさばプレミアム缶」。

お値段はなんと「3缶1万円」! 

1缶あたり「3333円」と、おそらく「日本一高いサバ缶」の凄さは、価格だけではない。

素材から製造まで、とことん「プレミアムすぎる」サバ缶の魅力に迫った。

「とろさばプレミアム缶」を開発したのは千葉県千葉市「千葉産直サービス」。

「産地が見えるもの」「旬のもの」が健やかな身体と心をつくり、食文化を守ることを理念とし、1977年に創業。

「無添加専門」「産直兼美」を掲げ、一貫して無添加による肉・水産加工品などの食品開発・製造・販売を行う。

なかでも高い人気を誇るのが「とろ青魚シリーズ」(イワシ、サバ、サンマ)。素材にこだわった「とろサバ缶」はサバファンからも絶大な支持を誇る商品だ。

mato_saba_034_torosaba_P02_1595434523 千葉産直サービス「とろさば水煮缶」。
脂のり、鮮度、サイズが申し分のない原料のみ使用。旬のサバの美味しさをダイレクトに味わえる。
国産はだか麦を使用した麦合わせ味噌と喜界島の粗糖、一年半以上醸造した深みのある国産丸大豆醤油で煮込んだ「とろさば味噌煮缶」も絶品。

「素材に勝る調味料はありません。
だから使用するサバはとことん吟味しています」と語るのは冨田正和さん。

とろさば缶の原料となるのは「缶詰用のサバ」ではない。

あくまで「最高のサバを缶詰にする」というスタンスだ。

mato_saba_034_MrTomita_1595434619 千葉産直サービス 代表取締役・冨田正和さん。
大学卒業後、パソコン関連企業に勤務したのち入社。
次世代にも日本の和食文化を次世代に残すために、
自社の魚の缶詰が役立てばと、
レシピ紹介など情報発信にも力を注ぐ。

社の理念のとおり「産地」「旬」の基準は徹底している。

まず、脂がバツグンにのり、旨みが増す、サバ漁獲量日本一を誇る「銚子港」水揚げの秋サバ。

そのなかでも平均400~500g以上、脂のり、鮮度のよいものだけを厳選。

そのレベルは寿司ネタ、鮮魚用と同等以上。

つまり「お刺身で食べる」ものが缶詰になっているのだ。

mato_saba_034_torosaba_sozai-2_1595434703 とろさば缶に使うサバは、
その年の最高品質のもののみ。

しかし、それだけではない。

とろさば缶の規定はどこまでも厳しい。

「その年の『最高品質』であると判断したサバしか使いません」と冨田さんはキッパリ語る。

とはいえ相手は「自然」。

「魚を買い付けるチャンスは365日のうち、数日しかないこともあります」(冨田さん)。

mato_saba_034_torosaba_sozai-3_1595435153 とろさば缶の詰め工程。
しっかりと、缶いっぱいに
身を詰め込む。

最高のサバを仕入れたら、徹底した品質管理のもと、鮮度のよいうちに年間販売分を数日間で一気に製造する。

とろさば缶は「いつでも作れる」わけではないのだ。

毎年、この規定を変えることなく、高品質なとろさば缶を作り続けるには相当の覚悟が必要だ。

「とろさば缶にふさわしい魚が入手できない年には、減産もやむなし、という気持ちで臨んでいます」と冨田さん。

「わたしたちが品質にこだわるのは、旬のサバがもつ最高の美味しさを知っていただいきたい、食卓に感動を提供できる商品を送り出したいという想いからなんです」。

そのために、銚子港近隣の協力工場と想いと志をともにして、一瞬のタイミングを見逃さず、美味しさを閉じ込めるために最善の努力を尽くす。

mato_saba_034_MrTomita-2_1595434779 冨田さんと製造工場の責任者、魚の目利き人。
旬を見極めて高い鮮度の状態で加工することは
簡単なことではない。
最高の商品を製造するという共通の想いのもと、
長年連携を続けてきた。
(※写真はこの夏獲れたイワシ)

調味料もサバの美味しさを最大限に引き出すものを厳選。

水煮の場合は、サバとの相性が最高によいという長崎県・対馬の「平窯塩」を使用。

さらに重要な隠し味として、昔ながらの「静置発酵」にこだわる京都・飯尾醸造「純米富士酢」を加える。

「ほんの1パーセントほど入れるだけですが、サバの旨みをグンと引き立てるとともに、後味もよくなります。
上品にまとまるんですよ」と冨田さん。

かくしてとろさば缶の「旬を感じる1ランク上の缶詰」というコンセプトどおり、最も美味しい時期のサバならではのバツグンの脂のり、旨み、とろけるような味わいを堪能できる商品に仕上がっている。

冨田さんには長年目指している目標がある。

「とろ青魚缶を100年続く商品にする」ことだ。

「最高の青魚缶」を掲げ、とろ青魚缶詰シリーズが誕生してから、30年以上の月日が経った。

この先、100年へと進むにあたって、何か起爆剤になる商品ができないものか……。

思案した冨田さんは思いついた。

「これまでの経験をいかして、シリーズ最上級のサバ缶が作れないか」。

とろさば缶に使用するサバを選別する際、まれに1㎏を超えるサバが入ることがある。

あのサバで「究極のプレミアムなサバ缶」にトライしてみよう! 

2018年、冨田さんのチャレンジがスタートした。

目指したのは「いまだかつてないほどプレミアムなサバ缶」。

よって、すべてにおいて、その「プレミアムっぷり」はハンパない!

当初の構想どおり使用するのは「1㎏アップのサバ」のみ。

といっても、ことはそう簡単ではない。

このサイズは秋冬、銚子港で水揚げされるサバのうち、わずか0.05パーセント! 

プレミアムどころか、もはや「幻」レベルのサバなのだ。

mato_saba_034_torosaba_sozai-1_1595435068 最も脂がのった時期の銚子港水揚げ1㎏アップのサバ。
きめ細かいサシが入った脂が最高級の証。

さらなるプレミアムは「手切り、手詰め」。

貴重なサバは、職人が手切りし、ていねいに血合いなどを取り除いて下処理。

さらに、サバの真ん中の美味しいところだけを、缶いっぱいに押し込むようにして手詰めする。

調味料もプレミアム。

とろさば缶に使用している飯尾醸造の「富士酢」も、同社の最高級商品「富士酢プレミアム」にバージョンアップ。

地元の農薬不使用栽培の米を、「米酢」と表示できる量の8倍も使い、円熟した旨みが堪能できる極上の純米酢を採用した。

そしてまたまたここまでやるか!のプレミアムは「365日以上熟成」。

製造後、365日寝かせ、じっくりサバの旨みを缶の中で「熟成」させて、ようやく完成。

「1年経ったときにどんな味わいになるのか、本当にドキドキしました……」と冨田さんは振り返る。

365日経って、やっとこだわりぬいたサバ缶を開けて食べてみると……。

「ひと口食べて、最高の素材と、熟成が醸し出した美味しさに我ながらびっくりしました。
自信をもってみなさまに、『作品』としてお届けできます」と冨田さんは笑顔で語る。

開発から3年の月日を経て、千葉産直サービスが「渾身の作品」として送り出す「とろさばプレミアム缶」。

6月よりWEB限定販売がスタートした。

価格は「3缶セットで1万円」! 

プレミアムをキラ星のように詰め込んだ、サバ缶の味わいはいかに!?

mato_saba_034_DSC_0988_1595435302 とろさばプレミアム缶。
製造後365日寝かせることで、
濃厚なサバの旨みが細胞まで染みわたり、
まろやかな味わいを醸し出す。
1年寝かせるメーカーは
現状、ありません……。

そしてついに、とろさばプレミアム缶を実食!


いざ、とろさばプレミアム缶を実食! 

ジェンヌの手元に届いたとろさばプレミアム缶は、パッケージもプレミアム! 

まるでキャビアでも入っているかのような、高級感あふれるギフトボックス入り。

mato_saba_034_DSC_0953_1595435376 とろさばプレミアム缶は、
専用の高級感あふれるボックス入り。
なんと開口部にはマグネット!
ジェンヌはジュエリーボックスとして使用中♪

ボックスを開けるとおおおおお! 

レインボーカラーに輝く「TORO SABA PREMIUM」の箔押しが施されたちぎり和紙をまとった、缶詰が! 

mato_saba_034_DSC_0967_1595435525 ボックスをあけると、サバ缶とは思えない佇まい! 
日本酒の和紙ラベル印刷を手掛ける、
創業100年以上を誇る金沢の印刷会社で
「ちぎり和紙」のラベルを作成。
しかも箔押し! 

「1万円という価格に見合ったものをと工夫しました」(冨田さん)。

ゴージャスな風情に期待が高まる。

胸をときめかせながら、缶のふたをあけてみると……。

……ただならぬ景色。

mato_saba_034_DSC_0998_1595435617 缶をあけると、
見るからに「しっとり」の予感を
彷彿とさせる身が登場。
この特徴的なビジュアル、
「サバ缶銘柄当てクイズ」があったら
一発で判断できる自信あり。

まるで濃厚なリエット?

はたまた、あんきも?のようなとろっとした身が、さざ波のように缶の中に広がっている。

見たことのない、風景に固唾をのみつつも、ひと口かじってみる。

……絶句。

ジェンヌ、いきなり「正座」。

意を正して、背筋をのばして、もう一口。

口の中でなめらかにひろがる、とろりとした上質な脂、そしてほろっと身がほどけ、シルキーな舌触り、芳醇な旨み。

上質な赤ワインのような、麗しい味わい。

そして、特筆すべきは、後味の清々しさ!

サバ缶という域ではない。

高級料亭で「至高の一皿」として提供されても、おかしくないレベル!!

mato_saba_034_torosaba_up-0727-2_1595849932 缶から出すと、見た目からもう、卓越した「ホロっとトロっと感」。
味わいもそのとおり。「正座して食べたい」ほど、神レベル。
できれば家中で最も高級なお皿にのせてください!

これは絶対「正座して食べるべきサバ缶」です!

そして、もうひとつ声を大にしてお伝えしたい。

これは「ごはんの友」、ではありません。

「真摯に向かい合って食べるべきサバ缶」です! 

ともかく、身のパーツをひとつひとつ、じっくり確かめながら食べ進めていただきたい。

トロっとした皮目、中のきめ細やかな身の部分……。

思わず目をとじるジェンヌ。

mato_saba_034_DSC_0040_1595435794 きめ細やかな身。
高級なコンフィのよう。
水煮ですが。なんで?

よろしいですか??

これは「目を閉じて味わいたいサバ缶」です! 

全力で集中して食べるように!!

ともかく、完成度が高すぎるので、このままで食べるべきサバ缶。

アレンジ不要。

というか、アレンジ不可!

強いていうならば「刺身と同様」に味わって。

そのままわさびやしょうが、ゆずこしょうを付けて、すだちなど柑橘類をしぼって。

ほんの少し醤油、あるいは塩をつけて。

もしくは、オリーブオイルをかけても美味しい。

mato_saba_034_DSC_0033_1595435873 刺身のイメージで食べていただきたい! 
わさび、しょうがや、柑橘類を添えて。

ただし、「中途半端な調味料は絶対使用不可」!

わさびはチューブじゃなくて「本わさび」! 

はい、ジェンヌさんも慌てて、スーパーに本わさびを買いに走りましたよ! 

mato_saba_034_DSC_0022_1595435933 わさびは、絶対本わさびでいただいて! 
気分は料亭、あるいは高級すし店。日本酒に最高!!(涙)

醤油も蔵で造られた本格派を! 

オリーブオイルも、高級なエキストラバージンオリーブオイルを! 

ハンパなものだと、とろさばプレミアム缶と「格が違いすぎて」釣り合わない! 

まさに、缶詰のふたに書かれた「魚を嗜む」の文字が相応しいサバ缶。

ぜひ、とっておきの器に盛りつけて、プレミアムなひとときを。

mato_saba_034_DSC_0985_1595436362 ■千葉産直サービス
とろさば缶プレミアムは、WEB限定販売。
千葉産直サービスは8月、JR西千葉駅徒歩4分の立地に
自社商品の販売、イートインコーナーも設けたアンテナショップ
「FOOD STORY ーcocorobiー」をオープン予定。
https://www.e-tabemono.net/

池田陽子(いけだ ようこ)
サバファンの集い「鯖ナイト」や、日本中のサバ好きが集まる「鯖サミット」などの活動を担う「全さば連(全日本さば連合会)」広報担当/サバジェンヌとして活躍。本業は薬膳アテンダント/食文化ジャーナリスト。著書に『ゆる薬膳。』(日本文芸社)、『缶詰deゆる薬膳。』(宝島社)、『春夏秋冬ゆる薬膳。』(扶桑社)、「ゆる薬膳。」はじめたらするっと5kgヤセました!(青春出版社)、『サバが好き!』(山と渓谷社)など。

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