2022/10/20 09:29
高校生や大学生を対象にした非常食のアレンジレシピコンテストが先月、宮城県多賀城市で開かれた。防災ボックスを企画する山形市の西谷がカゴメ東北支店などの協力を得て開催。応募者は「手軽で、災害時に心が晴れやかになるように」とレシピを考え、審査の結果、山辺町の山辺高食物科1年佐藤徹平さんの「じゃがいもの冷製スープ~野菜ピューレをそえて」が最高賞の大賞に輝いた。
県内外の9大学・高校から77レシピの応募があった。本県からは6校が参加。カゴメの野菜ジュースを使い、アルファ米や乾パンなどの長期保存食、乾物や缶詰などの備蓄食材と組み合わせるのが条件。作りやすさや、普段の食事でもおいしく食べられることなどを審査基準とした。書類審査を経た14レシピの考案者が本戦に臨み、プレゼンテーションを行った。
大賞に選ばれた佐藤さんは「わが家の保存食」である母親の実家で育てているジャガイモを活用。スープに野菜ジュースで作ったピューレ、砕いた乾パンを盛り付け、栄養面や満足感、見た目にこだわった。佐藤さんは「工夫次第でアレンジできることが分かった。おいしいので多くの人に作ってもらいたい」と語った。
本県関係では、他に山形大生協学生委員会のともに人文社会科学部2年大川凜さんと門伝千宙さんのヨーグルトムースが2位に入賞した。東北出身のメンバーが多く防災の意識が高いといい、大学内生協売店で非常食の販売ブースを設けるなどの活動も行っている。小白川キャンパス学生委員長の鈴木奏楽さんは「今後も学生にとって防災を身近なものにするために活動したい」と意欲的だ。
同支店の担当者は「どのレシピも子どもや高齢者など食べる側の視点に立ち、優しさが詰まっていた」と話す。入賞レシピは、西谷の防災ボックスに同梱(どうこん)されるレシピブックなどで紹介される予定という。
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