新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく「緊急事態宣言」を受けて、神奈川県では飲食店などに対し営業時間の短縮を要請することが決まりましたが、中にはこれまで通り営業を続けることを決めた店もあります。
神奈川県は、県内全域の飲食店などを対象に今月１２日から営業時間を午後８時までに短縮するよう要請していて、協力した店舗には、１日６万円を交付します。
こうしたなか、厚木市にある居酒屋では、悩んだ末、午後８時以降も営業を続けることを決めました。
この店は、県内の日本酒を中心に提供していて、店主１人で切り盛りしていることから要請に応じた方が経営的には助かるということですが、常連客に居場所を提供するとともに苦境に陥っている酒蔵や仕入れ先を支えたいと考えたということです。
閉店はこれまで通り午前０時ですが、午後８時以降は主に常連客を受け入れることにしていて、客席を半分に減らして６席にしたほか、席と席の間には特注した大きな遮蔽板を設置しました。
さらに、店内の温度や湿度、それに二酸化炭素の濃度を計測できる機器も導入し、換気ができているかを常に監視したうえで、こまめに空気を入れ替えるとしています。
店主の石渡明さんは「飲食店だけが協力金をもらっていいのかとも思います。仕入れ先や蔵元への影響が少しでも軽くなるようささやかながら通常通りの営業を続けたい」と話していました。
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