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2日の米株式相場は小幅上昇。市場では、景気を巡る楽観とインフレ懸念との間で綱引き状態が続いた。
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S&P500種株価指数やハイテク銘柄中心のナスダック100指数は上げ幅を縮小。投資家は今週発表される米雇用統計など、新たな材料を待っている。個別銘柄では、個人投資家に人気のAMCエンターテインメント・ホールディングスが大きく上昇。一方、テスラは下落。世界の電気自動車(EV)販売における同社の 市場シェアが低下したと伝わった。業種別では、原油相場の上昇を追い風にエネルギー株の上げが目立った。
S&P500種は前日比0.1%高の4208.12。ダウ工業株30種平均は25.07ドル(0.1%)高の34600.38ドル。ナスダック総合指数は0.1%上昇。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは2ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.59%。
米連邦準備制度理事会(FRB)が公表した 地区連銀経済報告(ベージュブック)によれば、米経済は過去2カ月に回復ペースが幾分か加速し、企業が人手不足とコスト上昇に取り組む中で物価圧力が高まった。フィラデルフィア連銀のハーカー総裁は、「少なくとも テーパリング(段階的縮小)の議論を考えてみる時期だろう」と発言。リッチモンド連銀のバーキン総裁は 賃金上昇圧力が強まる兆候を注意深く見守ると述べた。
GW&Kインベストメント・マネジメントのポートフォリオマネジャー、アーロン・クラーク氏は「テーパリングに向けた地ならしを始めているようだ」と指摘。「投資家は今、待ちの状態に置かれていると思う」と述べた。
外国為替市場では、原油高を背景にカナダ・ドルやノルウェー・クローネが堅調。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数はほぼ変わらず。ポンドはほぼ1週間ぶり安値から持ち直した。
ドルは対円で0.1%高の1ドル=109円56銭。ユーロは対ドルでほぼ変わらずの1ユーロ=1.2211ドル。ドルは対カナダ・ドルで0.3%安の1ドル=1.2035カナダ・ドル。
ニューヨーク原油先物相場は続伸。米欧などでの需要回復の兆しを受けて、原油市場に対する楽観が強まった。IHSマークイットのダニエル・ヤーギン副会長は、世界中の経済再開に伴い、現時点の原油需要は「力強い」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで発言。国際エネルギー機関(IEA)のビロル事務局長は、今後6カ月の好調な需要回復見通しを示した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物7月限は前日比1.11ドル(1.6%)高の1バレル=68.83ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント8月限は1.10ドル高の71.35ドルで、2019年5月以来の高値。
金スポット相場は上昇。ほぼ5カ月ぶりの高値付近を維持した。今週発表される米雇用統計を待つ中、成長やインフレに関する米金融当局の見解を意識する展開となった。
スポット価格はニューヨーク時間午後2時23分までに、0.4%高の1オンス=1907.57ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.3%高の1909.90ドルで終えた。
原題: Stocks Gain as Traders Await New Catalysts: Markets Wrap(抜粋)
Oil-Linked Currencies Lead Peers; Dollar Steady: Inside G-10(抜粋)
Oil Advances With Optimism Growing Around Summer Demand Pick-Up(抜粋)
Gold Holds Near Five-Month High as Traders Assess Fed Report(抜粋)
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