探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った試料は、初代はやぶさが採取した小惑星イトカワの試料を大幅に上回る量だったことが判明し、解析に携わる国内の研究者から喜びの声が上がった。
「イトカワの試料分析では、『もっと多くあれば』と悔しい思いをしたが、今回はその1000〜1万倍以上の量だろう。世界中の研究者がそれぞれの得意分野について多角的に解析ができ、研究の幅が広がる。非常にわくわくしている」。北海道大の圦本(ゆりもと)尚義教授(宇宙化学)は期待感をこう語る。
リュウグウは有機物や水に富む「C型小惑星」で、このタイプの小惑星が原始地球に衝突したことでアミノ酸などの有機物や水が運び込まれ、生命をつくる材料になったとの仮説が提唱されている。
水を構成する水素の同位体比などを調べる圦本教授は「地球上の水素との共通点が見つかれば小惑星によって運ばれた可能性が高まる」と指摘。一方で、「見たこともない物質が発見されれば、これまでの通説が崩れ去り、新たな発想が広がる」とも語る。
また、アミノ酸などの有機物の分析を行う九州大の奈良岡浩教授(有機宇宙地球化学)は「人類が今まで手にしたことのない貴重な試料。どんな結果が出るのか、分析はものすごく楽しみ」とし、「宇宙で有機化合物がどのように進化し、地球にもたらされたのかを解き明かしたい」と語った。
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