「大学入試センター試験から大学入試共通テストへの変更」「新型コロナウイルス感染症対策による日程の変更」など、2021年度の医学部入試は変動要因が少なくありません。本連載では、これまでに4500人以上もの受験生を医学部合格へと導いた予備校講師・可児良友氏の著書『2022年度用 「医学部受験」を決めたらまず読む本 ―志望校決定から学習計画の立て方まで』(時事通信社)の中から一部を抜粋し、医学部合格に至る「効率のいい道筋」を紹介します。今回は医学部入試に関するよくある質問から、難易度の指標となる「偏差値」など、データを交えながら解説していきます。
Q.医学部入試の仕組みはどうなっているの?
A.2021年度から始まる新しい入試制度では、医学部に入るためには「一般選抜」「総合型選抜」「学校推薦型選抜」のいずれかで合格を勝ち取る必要があります。さらに、地域枠などの枠組みもあり、その仕組みは複雑になっています。
大学入学共通テスト(以下、共通テスト)が始まる2021年度入試から、一般入試は「一般選抜」、AO入試は「総合型選抜」、推薦入試は「学校推薦型選抜」という呼び名に変わります。国公立大の一般選抜の場合は、「共通テスト」と、大学別に実施される「個別学力試験(2次試験)」との合計で合否が決定します。個別学力試験は「前期日程」と「後期日程」に分かれ、それぞれ1校の出願が可能ですが、後期は実施校が少なく、募集人員も前期の1割程度となるため、実質的には前期の1回勝負です。
また、国公立大医学部の一般選抜では、「2段階選抜」にも注意が必要です。これは、「共通テスト」で大学が設定した基準に満たない志願者をふるいにかけるもので(第1段階選抜)、「共通テスト」の得点次第では、2次試験に進めないまま不合格となります。
私立大の場合、半数以上の大学が「共通テスト利用方式」を導入していますが、募集人員は多くないため、「一般選抜」(各大学の個別試験を受ける方式)の前期・1期入試での合格を目指すのが一般的です。その一方で後期・2期入試を実施するところが増え、受験機会が増える傾向にあります。また、国公立大・私立大ともに全大学で面接が必須となっているのも大きな特徴です。
私立大の一般選抜では、約3分の2の大学で複数の受験方式・日程を設定しており、1つの大学で複数受験が可能な場合もあります(図表1)。
Q.医学部の入試はどれくらい難しいの?
A.全国からトップクラスの受験生が集まる医学部入試は、偏差値だけでは合否が決まらない厳しい戦いです。他学部に比べて倍率も高く、定員減少も予定され、今後ますます狭き門になると考えられます。
最も多くの受験生が受験する記述模試のB判定偏差値を見ると、国公立大・私立大ともに低い大学でも70以上(上位2%以内)となっています。その上、倍率も他学部と比較すると高く、入試問題も大学ごとに出題傾向が異なるため、模試でA判定を取っても、受験大学への対策をしっかり行わないと合格できません(関連記事でランキングを確認:「国公立私大医学部偏差値・志願者ランキング」)。
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