22日午前の東京株式市場で日経平均株価は続落した。前日比101円33銭(0.38%)安の2万6613円09銭で終えた。英国などで新型コロナウイルスの変異種の感染が拡大しており、世界景気の先行き不透明感から景気敏感株を中心に幅広い銘柄に売りが出た。下げ幅は一時260円に迫ったが、日銀の上場投資信託(ETF)買いへの期待感などを支えに下値では買いも入った。
新型コロナの変異種への警戒感が高まるなか、欧州を中心に40カ国・地域以上が英国からの渡航禁止を決めたと伝わった。経済活動の制限が強まり、景気回復が遅れるとの懸念から21日の欧州株は急落。日本株にも売りが波及し、日経平均は25日移動平均(2万6469円、21日時点)の水準を割り込む場面もあった。
もっとも、後場に日銀のETF買いが入るとの見方から日経平均は次第に下げ幅を縮めた。東証株価指数(TOPIX)は続落し、午前の終値は前日比0.88%安。市場で日銀の「買い出動ライン」と目されている下落率0.5%を超えている。一方、21日中にも米国の追加経済対策の関連法案が米議会で可決見通しであることも投資家心理の支えとなった。
前引け時点の東証1部の売買代金は概算で8939億円、売買高は4億8055万株だった。JPX日経インデックス400も続落した。東証1部の値下がり銘柄数は1878と約86%を占めた。値上がりは241銘柄、変わらずは66銘柄だった。
富士フイルム、ソニー、三井金、楽天、川崎汽が下げた。半面、アドテスト、SUMCO、川重、住友電、中外薬などが上げた。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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