【NQNニューヨーク=古江敦子】15日のニューヨーク外国為替市場で円相場は上昇し、前日比40銭円高・ドル安の1ドル=103円60~70銭で取引を終えた。新型コロナウイルスのワクチン普及や米政府による追加経済対策の成立期待を背景に投資家心理が強気に傾いた。流動性の高さからリスク回避時に買われやすいドルがユーロや英ポンドなどに対して売られ、対円でもドル売りが波及した。
米食品医薬品局(FDA)が15日、バイオ製薬のモデルナが開発するワクチンについて「感染防止に有効で安全性も高い」との報告書をまとめた。米ファイザーと独ビオンテックのワクチンの接種は英米で始まっており、ワクチンの普及で世界経済が正常化に向かうとの期待が強まった。
米超党派議員らが14日、失業給付の拡充措置などに絞った法案を公表し、与野党が合意しやすくなったとの見方から早期の法案成立が見込まれた。米株式相場が大幅高となったこともあり、ドルがユーロなどに対して下落。対円でのドル売りにつながった。英国と欧州連合(EU)の通商交渉に楽観的な見方が続いたこともポンドに対するドル売りに拍車をかけた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を16日に控え、持ち高調整を目的とした円買い・ドル売りが出たとの指摘もあった。
円の高値は103円61銭、安値は103円93銭だった。
円は対ユーロで反発し、前日比35銭円高・ユーロ安の1ユーロ=125円95銭~126円05銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで続伸。前日比0.0005ドル高い1ユーロ=1.2145~55ドルで終えた。ワクチン普及や米追加対策の成立期待でリスク選好のユーロ買いが先行した。買い一巡後は利益確定のユーロ売りが出て上値を抑えた。
この日の高値は1.2169ドル、安値は1.2124ドルだった。
からの記事と詳細 ( NY円、上昇 1ドル=103円60~70銭 欧州通貨に対するドル売りが波及 - 日本経済新聞 )
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