萩生田光一経済産業相は5日、閣議後に就任初めての記者会見を開いた。2050年の温室効果ガスの排出実質ゼロ(カーボンニュートラル)の実現に向けて全力で取り組むとし、「徹底した省エネ、再生可能エネルギーの最大限の導入、安全最優先での原発再稼働を進める」と述べた。
また、4日にパブリックコメント(国民からの意見公募)を終えたばかりのエネルギー基本計画の改定案については、「政府内の協議を終え、与党の了解を得た上で昨日までパブコメした。意見の取り扱いを検討し、10月末の第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)に間に合うように閣議決定する。2030年まで10年を切っており、早期に計画を実行できるように努力していく」と述べた。
菅義偉政権で見直しが進んだ改定案は、原発の新増設を盛り込まず、再生可能エネルギーの拡大に向けた「最優先の原則」を明記している。この案を巡っては、自民党総裁選で高市早苗政調会長が原発の新増設を含めることを視野に修正することを掲げていたが、改定案は修正せずそのまま閣議決定される見通しだ。
萩生田経産相は冒頭、岸田首相から「(福島第一原発の汚染水を浄化処理した後の)ALPS処理水の海洋放出に向けた万全の風評防止対策など、福島第一原発の廃炉・汚染水、処理水対策や福島再生に全力を挙げて取り組むこと」などについて指示があったと述べた。福島の復興を一番最初に挙げた。
自民党総裁選で話題となった、原発の使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策については、「これまでの政府方針に沿って進める」と推進を続けることを明言した。(小野沢健太)
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